ブルージャイアントは漫画家「石塚真一」さんの作品で、2013年から連載が開始された宮本大という少年がジャズサックスに目覚め、サックスプレイヤーとして成長していく様子を描いた作品です。
現在アメリカ編「ブルージャイアント エクスプローラー」がビックコミックにて連載中です。
👇前回の話
ブルージャイアント エクスプローラー第20話「THE YELLOW NIMBUS」
※2021年3月10日発売の6号に掲載された話です。
第20話「THE YELLOW NIMBUS」
サンフランシスコでの初ライブが終わり、お客さんからの拍手喝さいを受けるダイとバンドのメンバー達
ジェイソン(喝采か…)
客A「面白いのが聴けたな!」
客B「全く!」
客B「‟ミヤモト”って日本名だよな?」「や~たまげた‼」
お客さんたちの横で感想を聞いているジェイソン
ジェイソン(……、オレも驚いたね)
SFC JAZZ店主「よかったよ。」
ジェイソンの後ろから声をかけるSFC JAZZの店主
ジェイソン「あ…どうも。」
SFC JAZZ店主「集客は不十分だったが、クオリティーは十分でした。
ジェイソン「ハハハ、プロですからね!当然のことですよ!」
SFC JAZZ店主「ギャラの支払いですが、あなたの会社に送金で良いですか?」
ジェイソン「支払いは小切手で、私の方に直接いただければ。」
SFC JAZZ店主「分かりました、事務所の方で用意しておきます。」「……ここから成功していって欲しいモノですね。」
ジェイソン(……なんか含みのある言い方だなぁ~。)
場面が変わりバンドメンバーと一緒に楽屋で談笑をしているダイ、ジェイソンは携帯電をを見ながら話を聞いている
ベースのメンバー「やあ~、凄かった‼ソロの途中で空中分解するかと思ったよ!」
ピアノのメンバー「そうそう!」
ドラムのメンバー「珍しいタイプのプレーヤーだね。すさまじいソロに吹き飛ばされそうになったけど、ギリギリついていったってところだった。」
ダイ「みんなのおかげでサンフランシスコ初日にいいライブが出来ました。お客さんの反応は正直想像以上だったし!」
ピアノのメンバー「そう‼客の反応の良さ、まさにそれがサンフランシスコさ!」
ベースのメンバー「声を出すのも自由。この街のモットーだからね。」
ドラムのメンバー「まったくだ。東海岸の連中は西海岸を‟お気楽だ”って言うけれど、自由な発想がサンフランシスコの文化で、ベイエリアのネット産業を支えているんだよ。」「ほかの地域の人間には、この街の空気管は空気感は掴みづらいかもね。」
横で話を聞いているジェイソンが「何を言っているんだこいつらは?」という顔をしている
ピアノのメンバー「ジャズだって‟自由”と‟楽しさ”がないと、だろ?」
ベースのメンバー「もちろん。もう一つ付け加えるなら、Smil(笑顔)さ。」
ピアノのメンバー「そーゆーこと!」
ドラムのメンバー「てなワケさ。」
ダイ「なるほど……今夜は本当にありがとう。残りのサンフランシスコのライブもベストを尽くすよ。」
ベースのメンバー「ベストはいいことだが、でも…Easyで行くのも忘れずにね。誰も苦しい音なんて聴きたくないんだから。」
こいつらはわかってないな~という顔をしながら見ているジェイソン
ジェイソン(…ダイは少し違う気がするけどな…)
場面が変わり車でホテルへ帰るダイとジェイソン、ジェイソンの運転でダイが話しかけている
ダイ「で、どうだった?」
ジェイソン「何が?」
ダイ「今夜のライブ、楽しかったか?」
ジェイソン「良かったけどさ、思ったより疲れたよ。」
ダイ「へぇ~~~そんなものなのか。」
ジェイソン「そうだ!」
ジェイソンがジャケットの内ポケットから小切手を取り出し、ダイに見せる
ダイ「おお……‼こんなに‼」
凄い笑顔のダイそんなダイを見て真剣な顔で話すジェイソン
ジェイソン「そんなに嬉しい額か?」
ダイ「?」
ジェイソン「ダイは、もっともっと貰ってもいいと思ったし、もっと有名になるべきだ。」
引き締まった顔になるダイ
ダイ「………やってみる。」
ジェイソン「明日のジャズバーのオーナーとも話した。めんばーは揃ったと。リハーサルは午後1時から。店を使って構わないそうだ。」
ダイ「了解。ありがとう、マネージャー。」
ジェイソン「で、何%オレに払うんだ?」
ダイ「えー!金とるのかよ!?」
ジェイソン「当たり前だろ。」
場面が変わって翌日『BROWN CAT JAZZ』でのライブシーンに変わる。
ライブ中ダイのサックスで客席が盛り上がっているところで、ダイはドラムの音を気にしている
ダイ(中国人系アメリカ人のドラマー…、アレックス。オレの一つ年下、ドラムの腕は、まあまあってとこ――、さぁーアレックス‼ガンガン行こう‼)
客席からの声援は相変わらずだが、その後ろで聴いているジェイソンは昨日となんか違う様子
ジェイソン(昨日と、少し違うか……?)
ダイ(ソロはどうだ?
ダイはアレックスのソロがどのように叩いているか様子をみている、アレックスは歯を食いしばりながら激しくドラムソロをこなしており、それを眺めるダイは何かを考えている
ダイ(何だろう…スタートからずっと…何かに怒っているような…)
ダイのプレイにアレックスは睨みながらドラムをたたいている
場面が変わりライブ終了後、楽屋で皆と談笑をしているダイとメンバー
ダイ「今日はありがとう」
ベースのメンバー「こちらこそ」
ダイと握手をするベースのメンバー
ダイ「またいつか。」
ベースのメンバー「驚きの連発だったよ。」
ピアノのメンバー「イケてんな、君。」
ダイはアレックスの方を見て声をかける
ダイ「アレックス、今夜はありがとう。」
アレックス「あの…僕のドラム、どういう風にダメだったのですか?」
ダイ「!どうしてそう思うの?」
アレックス「それは…ライブ中に何度も、僕のドラムを気にしていたから。」
ダイ「うん、ダメだとは思わなかったけど、何かに苛立っているのかな?って思ったんだ。」
アレックス「…そうですか。」
ダイ(1度も笑わない…)
アレックス「ありがとうございます。僕にとって良い記念になりました。」
ダイ「記念?」
アレックス「うん。アナタがヨーロッパで話題になり始めた頃から、活動をネットでチェックしていたから。」
ジェイソン「Wow」
ダイ「ええ⁉俺のこと知ってたの⁉」
アレックス「僕こそ驚いたよ、アナタがアメリカに来てるなんて。」
ダイ「なんだあ~~~リハーサルの時に言ってくれればいいのに…」
アレックス「アナタは独創的なプレーヤーだ、音圧も強い。」
ダイ「ありがとう」
アレックス「ただ…この国で成功するのは、難しいと思う。」
ダイ「……ど、どうして?」
アレックス「それが、アメリカの現実。アナタに伝えられて良かった。では。」
ダイ「なんなんだ…アイツ。」
ジェイソン「興味深いね。」
BROWN CAT JAZZを後にするアレックス、それを見送るダイとジェイソン
場面が変わり翌日の昼間、ダイは『LIU MARKET』というコンビニに車できた
店に入り店主に話しかける
ダイ「ハロー、私はアレックスの知り合いのダイ・ミヤモトといいます。
コンビニ店主「あっち」
ダイ「ハイ?」
コンビニ店主「アレックスはあっちだよ。」
ダイはコンビニ店主の指さす方に歩いて行き、カーテンを開けるとそこにアレックスが商品に値段付けをしているところだった
ダイ「Hey!」
アレックス「!アナタ…」
ダイ「昨日の店の人に住所を聞いて来たんだ。仕事中でしょ?気にせず続けて。」
アレックス「ちょっと…待ってて…」
ダイ「レジにいたの…お父さん?」
アレックス「そう、アレが父親」
店の倉庫をキョロキョロしながら話しているダイ
ダイ「ここがアレックスの店か~~、アメリカって感じがするね。」
アレックス「そうかな…」
ダイ「………手伝おうか?」
アレックス「こんなとこ、着ている場合じゃないんじゃないのかな。意味がない。ここはジャズと無関係だし、何のためにもならない場所だよ。」
ダイ「でも、サンフランシスコにはジャズバーがいっぱいあるよ。」
アレックス「確かにこの店はアメリカにある店だけど、アメリカのほんの一部でしかないんだよ。」
ダイ「この店が、ジャズとは無関係だとは思わないけど。」
商品に値段を打ちながら「キッ!」とダイを見るアレックス
ダイ「アレックスはジャズをやっている。」
◆次号につづく◆
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ブルージャイアント エクスプローラー第20話の感想
アメリカでの3都市目町サンフランシスコでの初ライブが、ジェイソンの助けもあって大成功に終わりました。
あまりにも順風満帆に進んでいるダイは読者にとっては変化のない日常のようで刺激がありませんでしたが、2日目のライブでドラムとしてメンバーに入った中国系アメリカ人のアレックスが、いい刺激になってくれそうですね。
ダイにたいして「この国で成功するのは、難しいと思う。」といったことは、アレックスの闇が存分に出ていましたね。
アレックス自体がアメリカに対してコンプレックスを持っているのか、アレックスが中国系アメリカ人として育ってきたこの環境に差別的な意味を持たせるのかが気になりますね。
おそらく後者だと思うのですがこの先、ダイとアレックスの関係はどうなっていくのでしょうか?
次号が楽しみです。
ブルージャイアント エクスプローラー第21話 考察
アレックスがダイに対して言った「この国で成功するのは、難しいと思う。」という言葉が今後の展開に向いていくと思われます。
アレックスは、今まで中国系と言って差別を受けて生活してきたと思われ、それで自分が成長しないのは‟差別”、‟アメリカ”のせいだと言ってすべて人のせいにしているところだと思います。
そこで、アジア人であるダイがアレックスを引っ張って、アジア人でもすごいんだぞって言うのを見せつける展開になるのではないかと思われます。
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