2021年5月、サイバーエージェントの社長・藤田晋さんが馬主になったというニュースが世間を騒がせました。
「ウマ娘」を制作しているCygamesはサイバーエージェントの傘下。
それゆえに、「ウマ娘」との関連を取り沙汰されることもありました。
では実際のところどうなのでしょう。
藤田晋さんが馬主になった本当の理由をまとめました。
また、所有馬の成績や将来的に「ウマ娘」に登場する可能性についても考察してみました。
【ウマ娘】藤田晋が馬主になった経緯は?
2021年5月に開催された日本競走馬協会主催の日本最大のサラブレッドのセリ市「セレクトセール2021」において、サイバーエージェント社長の藤田晋さんがサラブレッド計18頭を購入したことが話題になりました。
その合計金額は23億6700万円で、セレクトセール史上最高額を記録した総売上225億6100万円の約10%を占めています。
「ウマ娘」の成功でCygamesの親会社であるサイバーエージェントに大きな利益がもたらされたことにより、藤田晋さんが馬主になったと見られています。
しかし、他にも理由があるのです。
もともと藤田晋さんは競馬に興味があり、若い頃に馬券を買っていて、有馬記念で大当たりをしたことが注目されたことも。
そんな藤田晋さんでしたが、恩師であるUSEN社長の宇野康秀さんとの「馬とフェラーリだけ買わなければ自由にしていい」という約束がありました。
しかし、2020年の新年会でその宇野康秀さんから「もう馬を買ってもいいよ」と解禁が告げられます。
さらに2021年2月に行われた騎手の武豊さんとの対談の中で「馬主として凱旋門賞を目指すというのもある」と武豊さんから馬主となることを提案されたのです。
藤田晋さんも「興味は持っている」「馬主はすごい趣味なんじゃないかと思う」と乗り気に。
対談後、藤田晋さんは武豊さんと食事をします。
そこへ調教師の森秀行さんが馬主申請書を持って登場。
こうして、ついに藤田晋さんは馬主になる決心をしたのだということでした。
またこの度のセレクトセールでのサラブレッド購入は投資だという見方もあります。
「ウマ娘」はモチーフとする実在の競走馬の馬主から許可をもらって馬名を使用しています。
しかし、現在の日本競馬において大きなシェアを占める社台グループの競走馬をモチーフとしたウマ娘は登場していません。
社台グループは生産牧場4つと「社台スタリオンステーション」を有する競走馬生産牧場集団で、多くの人気競走馬を系列法人で所有しています。
「ウマ娘」発表当時には社台グループの競走馬がモチーフと思わしきウマ娘もいたのですが、現在にいたるまで正式に発表はなし。
一説には社台グループからの許可が下りないのが理由だといわれていますが、多くの人気馬をかかえる社台グループのウマ娘が登場しないとなると今後厳しいものがあるのも現実です。
そこで藤田晋さんは自らが社台グループの馬の馬主となることで、「社台グループ」にアピールをしようとしたのではないかというのです。
確かに今回のセレクトセールで藤田晋さんが購入したサラブレッド全18頭中17頭が社台グループの馬でした。
サラブレッドの購入代金約23億円は「ウマ娘」の発展を目指すための投資だというわけです。
「ウマ娘」リリース後の2021年第2四半期におけるサイバーエージェントのゲーム事業は過去最高の639億円を売上あげているくらいですので、ありえる話ではあるでしょう。
藤田晋の所有馬がウマ娘になる可能性は?
とうとう馬主となった藤田晋さん。
その所有馬が「ウマ娘」に登場する可能性はあるのでしょうか。
「ウマ娘」と馬主デビューの関連については、
「『ウマ娘』のためだと言われるが子会社が作っているゲームであり深く関与しているわけではいのでタイミングが重なっただけ」
「ただ馬主を社長の道楽と言われず仕事絡みのイメージを持ってもらえるのはラッキー」
とインタビューに答えていることから、あくまで距離を置いて考えているようです。
しかし「サイゲームスから頼まれれば喜んで協力したい」と、今後「ウマ娘」に協力することについてはむしろ前向きな姿勢を見せています。
「ウマ娘」のためではないとしながらも、「ウマ娘」に登場できるような活躍馬を早く出したいと思っているそうです。
「ソダシ(2020年JRA賞最優秀2歳牝馬)のようなアイドルホースを出せばCygamesが喜ぶ」「かわいい馬名をつけた方が良かったかな」などと、「ウマ娘」への登場を意識した発言もしています。
結論としては、馬主になったタイミングと「ウマ娘」のヒットは無関係。
所有馬の「ウマ娘」への登場には協力的で、実現は今後の所有馬の活躍次第・・・といったところでしょうか。
現在、藤田晋の所有馬の成績は?
藤田晋さんの所有馬の成績も気になりますね。
セレクトセールで購入したのは、1歳馬12頭、当歳馬6頭、合計18頭。
出走回数18戦時点での藤田晋さん所有馬の1着は6回、勝率は33.3%、連対率は44.4%、3着内率は61.1%。
2歳馬それぞれの成績をチェックしてみましょう。
全て平地で、だいたい1200m~1500mの短距離およびマイルレースに出走しています。
国内市場歴代5位の4億7010万円で購入されたディープインパクト産駒のドーブネは9月デビュー以降2戦2勝、主な勝ち鞍は21’ききょうステークス。
初のG1レース挑戦となる朝日杯フューチュリティステークスを優勝すれば、クラシックレースが見えてきます。
米国産馬のデュガは5戦2勝で、主な勝ち鞍は21’サラ2歳1勝クラス。
フェニックス賞3着でデビューし二戦目にG3の小倉2歳ステークスを選び4着と注目を集めました。
同じく米国産馬でヘイロー系の血統のジャングロは5戦1勝、21’サラ2歳未勝利優勝の他もベゴニア賞以外は掲示板を外していません。
米国産の牝馬であるクロデメニルは3戦1勝、21’サラ2歳新馬で勝っています。
今のところダート路線のようです。
マイラー路線の米国産馬・ラヤスはまだ勝ち鞍がありませんが、サラ2歳未勝利で3着になっています。
この中でいくと、成績、話題性からドーブネがウマ娘のモチーフになりそうに思えます。
1歳では2億2000万円で取引されたチャンスザローゼスが気になりますね。
父はジャパンカップ・菊花賞を勝ったエピファネイア、母は薔薇一族のヴィンテージローズ、母の父はウマ娘にもなっているゼンノロブロイ。
血統的に今後の活躍が期待できますし、「ウマ娘」に繁殖牝馬・ローザネイから連なる薔薇一族が登場するという点でも魅力的です。
まとめ:【ウマ娘】藤田晋馬主・持ち馬のウマ娘化の可能性は?
「ウマ娘」のヒットと馬主になるタイミングがこんな形で重なるなんて、藤田晋さん本人のおっしゃる通りラッキーだと思いました。
真相はどうあれ、今後、社台グループから良いレスポンスがあることを期待しています。
ディープインパクト産駒のドーブネ、薔薇一族のローザネイをはじめ、藤田晋さんの所有馬はみんな今後が楽しみ。
ぜひ活躍してウマ娘になってもらいらいですね。
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